常に倦怠感がある
あまり眠れない
パニックに陥る
ことがある
食欲があまりない
そのお悩み、
新宿漢方クリニックにおまかせください‼
当院は西洋医学と漢方・鍼灸を同等に扱い
認知症予防、メンタル疾患、食生活の対策を得意としています。
日本医科大学と同大学院を卒業し、その後ヨーロッパやアメリカの施設で経験を積み、日本医科大学に戻り大学院教授に就任しました。
2007年に文部科学省戦略的基盤研究社会連携事業助成金を獲得し『街ぐるみ認知症相談センター』を開設しました(現日本医科大学武蔵小杉病院内)。その活動の一環として開催した認知症国際フォーラム『東洋医学が認知症に挑む』で三焦鍼法を知ることになったのです。
その通りです。国際フォーラムで三焦鍼法に初めて触れて、これまでにない大きなインパクトを感じました。天津中医薬大学の韓景献教授に施術法や様々なエビデンスを開示していただき、これはすごいなとなったわけです。そうしたことで現在では、一般社団法人老人病研究会を中心に三焦鍼法治療を全国の鍼灸師と医師に普及する活動をし、現在までに230余名のGold-QPD 鍼灸師を育ててきました。
三焦鍼法とは中国の天津中医薬大学の韓景献教授チームが、抗加齢・健康長寿のために開発した治療法です。そもそも三焦とは三焦気化の調節(気エネルギーの産生と活性化調整)という角度から老化を遅らせ、老年病の予防と治療を目的とします。つまり、簡単に言えば、三焦は、
(1)人体の生命活動の原動力である『気』、『気』の母である『血』、体を潤す『津液』という要素を作り出す。
(2)三焦は『気』『血』『津液』を体中に循環させる役割も果たす。
(3)臓腑(内臓)機能の協調バランスをとる役割を果たす。
現代医学でいう、自律神経の役割の一部を担っているといえます。この施術法は一般の鍼施術と違い、認知症やメンタル疾患に高い効果を示す事実が、さまざまな治療エビデンスから明らかになっています。西洋医学で容易に解決できない病気を、三焦鍼法により快方に向かわせることができるのです。コロナ後遺症には三焦鍼法しかない!ともいえます。
まさにそこが、読んでいただく方にお届けしたい点です。
コロナ後遺症は新型コロナウイルスによって引き起こされた症状です。ウイルスは、脳、気道、肺、心、胃腸、肝などほとんどの臓器細胞や血管内皮細胞に感染する可能性があります。ウイルスは細胞に侵入して増殖し、周囲の細胞に老化を促し炎症を起こし、症状としては疲労 倦怠、息切れ、動悸、ブレインフォグ、疼痛、五感の異常(味覚、嗅覚、視覚)などで丁度自律神経不調の特徴に一致します。
この自律神経不調の症状に先端医学は対応できないのが現状です。三焦鍼法はその盲点をカバーできる数少ない治療法と言っていいのです。後遺症患者に三焦鍼法は週 1~2 回のペースでじっくり施術することが肝要です。徐々に症状が落ち着き『やる気の復活』が出てくるのも特徴です。
新宿漢方クリニックには、一般社団法人老人病研究会の本部があり私が育成に関わった全国240余名のGold-QPD鍼灸師の治療事例の情報がここに集まってきます。そのため、豊富な治療事例の情報に裏打ちされた施術を提供できます。さらに必要なら漢方と通常薬の処方、さらに食事コンサルテーションなどの対応をしております。
一方、全国からのご要望に応じ、その地域近隣の Gold-QPD 鍼灸師の紹介もしております。現在は、一般社団法人老人病研究会の「三焦鍼法実践セミナー」を介し、オンライン講座、Zoom ミーティング、対面手技トレーニングにより鍼灸師教育を実施中です。また、Gold-QPD 生涯学習クラブを準備しつつあります。
(三焦鍼法実践セミナーの受講申請書受付はこちら http://gochojunet.com)
(鍼灸専門学校学生や総合診療科の医師も受講可能です)
私の浅薄な知識では、鍼灸は健康促進のためにするものだという認識でしたが、ここまで治療という観点で行われる三焦鍼法には驚きが隠せませんでした。何よりも、その三焦鍼法の日本における第一人者である川並院長ご自身が西洋医学における先端医療の研究医でいらっしゃったという事実。30年の経験が180 度変わるほどの衝撃とはいかほどのものなのでしょうか。今回のインタビューは、一人でも多くの苦しまれている人の力になりたいという川並院長の想いが伝わってくるものでした。今月からマスクからも解放され、少しずつかつての世界に近づいてきたという印象がある中ですが、そんな日常にも確実に後遺症という暗い影が存在します。先端医学でははっきりとした治療法を見つけることが出来ず苦しい想いをされている方は是非三焦鍼法を試してほしいと思います。
お問い合わせ
新宿漢方クリニック
〒160-0022 東京都新宿区新宿 1-29-8 公衛ビル 3F
TEL:03-6273-2209 HP:http://tcm-kampo.com/
*お電話相談の際、『区民ニュース』の記事を読みました。とお伝え下さい
ウイルス除去・換気装置を設置しました。
さらに診察待合室や治療室も衣替えしました。
通路
受付
(アルコール消毒、体温計、パーテーション設置)
待合室
待合室
(エアドッグ設置)
診察室
(パーテーション設置)
施術室
(空気清浄器設置)
コロナ感染症もすっかり形を変え、BA-2, BA-5の変異種が優勢となったようです。一般に感染能力は大幅にアップしたものの、重症度は軽度になっているようです。
当院を訪れるコロナ後遺症の患者さんには、
1) 極度の疲労感だけが残る。
2) 咳と痰と多少の呼吸困難が残る。
3) Brain fog(脳のぼんやり感)や五感の不調(味覚、嗅覚、聴覚、視覚など)から生活に支障が残るグループに分かれます。
巷では、耳鼻科のEAT(Epipharyngeal Abrasion Therapy), 精神科のrTMS(repetitive transcranial Magnetic Stimulation)がよく引用される。
これらはかなりの刺激で10回~20回ほどの継続治療を要するらしい。
そのような患者さまに三焦鍼法の鍼施術を実践すると、安心感や安らぎ感が生まれ、自律神経系の調節を含めかなりの治療効果が望める事実が明らかとなりました。
コロナ感染後の後遺症にたいしても、患者さまのため東洋医学のすばらしさを見逃すことは出来ません。
最先端医療が試行錯誤する中で、東洋医学的手法もなかなかの成果をもたらしてくれることに改めて感謝したい感じです。
(220902 院長)
新宿漢方クリニックは、
お問合せ:外来受付 03-6273-2209
臨床医から見た三焦鍼法と漢方治療の特徴
院長 川並 汪一
表1は直近608名の患者さまを第I~第VII疾患群に分類し総数、年齢、性別を示しました。
表2 三焦鍼法施術と漢方の治療効果を比較しました。
効果を特に認めない(x);脇役としての効果(〇);共演者としての効果(〇〇);主役としての効果(〇〇〇)を示します。
第I群 神経障害(不安神経障害、パニック障害、適応障害、うつ病など)
神経障害の患者さまの98%に三焦鍼法の施術を全員に漢方処方を試みました。
メンタル疾患治療のまとめ(〇〇〇)
1)パニック障害、うつなど各種神経障害の患者さまに三焦鍼法施術をすると最初から「すっきりした」(20%)と、そして5回前後で改善が自覚される。
2) 鍼同様中医学的に明らかな感情と臓腑の関係理論が漢方処方にも応用される。
3)睡眠薬、向精神薬、抗精神病薬は覚醒剤と同じ依存性の副作用があります。
実は「精神科の専門医」もこの副作用には「大いに困惑」しています。
三焦鍼法と漢方による治療介入で依存性離脱と良質な治療効果が得られます。
第II群 女性診療科の月経前症候群(PMS)、月経困難症や更年期障害
若い方の月経直前のPMS(動悸、不安、イライラ)、更年期のホットフラッシュ、頭痛、疲労感は三焦鍼法(〇〇)と保険適用の漢方エキス(〇〇〇)が有用です。
第III群 がんの患者さまは多彩な負荷を負っている
放射線照射や抗がん剤の副作用;食欲不振、嘔吐、下痢、貧血、頭痛、シビレ、脱毛、疲労倦怠などの改善に心身両面をケアする東洋医学的治療(鍼と漢方)が有用です。
第IV群 医学の発展にも関わらず日常疾患に残る悩み
難治性アトピー、落葉状天疱瘡など皮膚科難病には生薬せんじ薬が有効です。
血液検査や内視鏡で異常の無い慢性下痢、倦怠感、不安感は三焦鍼法と生薬せんじ薬が有用です。
第V群 へバーデン、プシャール結節への対応
手指末節骨関節の変形疼痛の治療には三焦鍼法と生薬せんじ薬の役割が期待できます。
第VII群 パーキンソン病、アスペルガー症候群などの治療
アスペルガー症候群(アメリカ精神医学会診断MSD-5)など自閉症スペクトラム障害に三焦鍼法が効果的です。
第VI群 認知症予防・行動心理症状の改善そして健康長寿を目指す
主症状:
花粉症と下痢があり
年末年始頃から慢性偏頭痛に悩む。さらに身体中が痒く関節痛もある。整形外科で異常無し。医者から明らかな理由と治療法が示されない。どうしたら良いでしょうか?
日常生活での苦痛
クルミ、ナッツ類の食物アレルギーあり。疲れやすく、イライラで不安感ありストレスを感じやすい。
湿疹、吹き出ものがありかゆみに悩む。頭痛、頭重感、めまい、立ちくらみも感じる。
胸やけ、肩こり、関節痛、腹痛、冷え、筋肉のツレ、便秘と下痢が交互に来る。
舌診スキャン
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Elimination DietのエキスパートKoki-Kからの返答:
*舌診スキャンで舌の先端が内側に入っています。これは心の不安定さのサインだと思います。そしてこれらの症状はストレス由来のようです。動悸や睡眠障害(悪夢)もあるかもしれない。気血両虚に痰湿の傾向があると思います。
*まず砂糖をやめるのが一番です。甘い物が食べたければフルーツ(デーツ、りんご、バナナ)からとって下さい。
*エリミネーションダイエットとしては、
1) グルテン(小麦、大麦、オーツ、ライ麦、スペルト小麦)、乳製品(牛乳、チーズ、クリーム、バター)、砂糖を口にしないこと。日本食には上記が入り過ぎており知らぬ間に食べてしまいます。出来るだけ家庭料理にしてください。買い物は原材料を確認してから買ってください。
2) グルテン、乳製品、砂糖を取らないようにして3週間頑張り醤油をたまりに変更する。徐々に、便の調子、皮膚のかゆみ、気分の波、頭痛が変化するので確認して下さい。
3) エリミネーションダイエットの数日から1週間くらいは、疲れやすく風邪症状がでる人がいます。その後なくなるのが通例ですが、風邪の症状がそれ以上続く場合は本当に風邪をひいているのでその対応をしてください。
4) 小麦粉の代替は植物由来のキャッサバ(Cassava)。iHerb社から輸入できます。米粉でもいいですが、穀物は体内で砂糖に変わるので米も玄米の方が白米より食物繊維が多くていいです。
5) 牛乳の代替は豆乳。砂糖、果糖、ブドウ糖液糖が入ってることが多い。大豆アレルギーの方は避けてください。アーモンドミルクが良いですが、ナッツアレルギーがあるとよくない。
6) 砂糖の代替はメープルシロップまたはハチミツ。これらも砂糖なので沢山口にしたら意味は無いですが、精製された砂糖よりずっといいです。
7) チーズは避けましょう。どうしても食べたいなら山羊か羊のチーズを探してください。
8) 料理に使うオイルは、エキストラバージンオリーブオイル、ココナッツオイル、ギーが良い。上記以外はだいたい腸の炎症を起こします。
まずは3週間続けることが大事でそのためには食事の計画が大事です。
漢方は飲んでいただいて大丈夫です。どうしても食物アレルギーの特定に集中したければ、漢方なしの方が良いと思います。漢方を飲んでいると、症状の変化が漢方からなのか食べ物からなのかわからなくなるからです。鍼灸治療はおすすめします。むしろエリミネーションダイエットと鍼灸は一緒にした方が良いと考えています。
前回エリミネーションダイエットの話をしました。食べ物アレルギーを見つけ出す方法です。私自身の、また臨床経験から消化器系「特に腸」の良し悪しに左右されると言うことができると考えています。ではどのようにして腸の調子を整えることができるのでしょうか?もしくは腸を修復することができるのでしょうか?
まずその前に、身体に合っていない物(食物アレルギー)を食べると私たちの腸で何が起きているのでしょうか?そのことを今回はお話ししようと思います。
結果から言うと、リーキーガット症候群(腸管壁浸漏症候群)が起こります。
腸は上皮細胞と言われる薄い層に守られています。この層の細胞と細胞のつなぎ目は普段しっかりと閉じて、有害物質が体内に侵入しないようになっています。しかし腸が慢性的に炎症を起こすと、この細胞と細胞のつなぎ目に隙間ができてしまいます。そしてウイルス、細菌などが腸から血中に漏れ出し、様々な症状を引き起こします。この腸の状態をリーキーガット症候群と言います。
腸の炎症が起こる原因には食事(食物アレルギー、炭水化物、砂糖、遺伝子組換え作物、食品添加物、乳製品等)、慢性的なストレス、毒素(薬、酒、抗生物質、農薬、水道水等)、腸内環境の乱れなどがあります。
以下がリーキーガット症候群の典型的な症状になります。
1、消化器系:ガス、膨満感、下痢、便秘、過敏性腸症候群等、
2、炎症性腸疾患:潰瘍性大腸炎、クローン病、
3、自己免疫疾患:関節リウマチ、橋本病、セリアック病、乾癬等、
4、皮膚疾患:ニキビ、湿疹等、
5、気分の激しい変動:鬱病、心配性、注意欠如・多動症/注意欠如・多動性障害、自閉症等、
6、食物アレルギー
があります。上記に当てはまる方はリーキーガット症候群の可能性があります。
早いうちから分かっていると、あらゆる病気や症状を予防することができます。
最新の研究では、慢性病の90%は腸内の微生物(細菌、酵母、ウイルス、寄生虫など)のバランスが乱れることが原因であると言っています。私は何年も病気やあらゆる症状の原因はどこにあるかということをテーマに勉強してきました。そして病気の原因を探っていくと、必ず行き着くところは腸になります。
しかし「腸をどのようにして治すのか」多くの方は聞いたことがないのではないでしょうか。その内容は意外とシンプルです。
エリミネーションダイエットという言葉を聞いたことはありますか?
エリミエーション(Elimination)は排除する意味ですね。
アメリカでは患者さん、友達、学校の生徒とはこの話で持ちきりでした。「身体の調子が良くなった」、「気分が晴れやかになった」、「何を食べていいのかわからない」といろいろな感想も聞きました。私も何度も挑戦し慣れるまでは大変でした。しかし、一度身体の変化を感じ始めると、「やって良かった」となります。エリミネーションダイエットとは何か、その目的はどこにあるのでしょうか?
多くの方が慢性の消化器系不調(下痢、便秘、ガス等)や頭痛、疲労感、鬱、不安、激しい気分変動、物忘れ、睡眠障害、湿疹、ニキビ、関節痛、喘息、体重増加などの症状に悩まされています。これらの症状は普段口にしている食材が原因アレルギーであるかもしれない、その可能性まではわかっています。
症状と食べ物の関係は、普段食べている物を取り除いてみて初めてわかります。
エリミネーションダイエットでは症状の原因になっているかもしれない、いつも食べている食材をある一定期間取り除きます。そうすることで体調が良い方へ向かえば、不調の原因になっている食べ物を突き止めることができたのです。これがこの食事法の最大の目的です。
一般的に食べ物アレルギーの90%はグルテン、乳製品、大豆、精製された砂糖、ピーナッツ、とうもろこし、アルコール、卵のうちのどれかであると言われています。
したがってこれら全てを3週間食べないようにするのです。それを3週間続けるとほぼ必ず身体の症状の変化に気づくはずです。多くの人が「体重が減った。」「頭痛が完全になくなった。」「関節の痛みがなくなった。」「疲れにくくなった。」などの変化がはっきりと現れます。
その後それまで避けていた食べ物を一つずつ摂取し、身体がどのように感じるかを記録します。例えばパン(グルテン)を食べ1ー2日様子を見ます。もし3週間の間に戻ってきたら、パン(グルテン)があなたを悩ます原因となっていると、判明するわけです。
ここでは簡単にエリミネーションダイエットの紹介をしましたが、このダイエットを始める前にさまざまな準備が必要です。
上記の食材を避ける代わりに何を食べたらいいか。レシピはどうしたら良いか。外食はしても大丈夫か、など多くの疑問が出てくるのです。
このダイエットに挑戦する前に、一度専門家に相談することをお勧めします。このダイエットを通して身体の不調を見つけ出すには、始める前の段階でしっかりした計画が大事になります。
これを怠ると開始から1週間くらいで諦めてしまいます。私も過去に何度も挑戦しているという理由はここにあります。
しっかりと計画を立て、不調の原因を見つけ出してからは、その食材をできるだけ避けることをお勧めします。どうしても食べなくてはいけない時は、消化酵素サプリメントなどを服用すると良いです。
「避けるべき食材を突き止めたが、これを一生食べないようにするの?」「卵なしの生活など考えられない。」など多くの質問、不満を過去に受けました。食べ物アレルギーを改善する方法はあるのでしょうか?次回はこのことについてお話ししようと考えています。
川並 弘樹 https://mihkokikawanami.wixsite.com/mysite
(Koki-Kは平成30年10月14日ビジョンセンター東京において開催された、第1回国際美容鍼灸学会にパネリストとして登場し、アメリカにおける食と鍼灸について話題提供し、今後の美容鍼灸について提言しました。)
食のスペシャルアドバイサー・Koki-K(日米鍼灸師免許保持)が新たに参画します。
短かい文のユニークなコメントを連載する予定です。Koki-Kはさらに
食の総合コンサルテーションと鍼灸治療の往診サービスを実施いたします。ご要望の方は
遠隔診療の予備質問に回答し送付願います。(詳細は事務にお問い合わせください。)
私たちの健康と食事は切っても切れない関係です。私がこの言葉を意識するようになったのは、アメリカへ行ってからです。それまでは何でも好きなものを好きな時に食べるといった感じでした。ひどい時はチョコレートしか食べなかったり、一日中ケーキを食べたり、夜中に揚げ物を大量に食べ、その後すぐ就寝するというような生活をしていました。食生活が乱れている頃の私は、体重は増え、常に偏頭痛、腕のしびれ、腰痛、便秘、下痢、ガスがたまる、疲労感、鼻や口からの出血、皮膚のかゆみ、フケ、高血圧など様々な症状がありました。このような症状が続き、なかなか良くならないことに不安を感じ、イライラする毎日でした。
違う世界に触れてみたいと思い、アメリカへ勉強しに行きました。日本にいた頃ほどではありませんが、そこでも上記のような症状が続いていました。勉強をしながらもいろいろな治療を試しました。鍼灸や漢方治療はとても効果的でした。リラックスできるし、症状も軽減することが感じられました。しかし全ての症状がまた戻ってきてしまうのです。このままでは長い期間週に2回以上の治療を続けないとダメだなと感じました。時間的にも経済的にも余裕がなかった私には難しいと感じてしまいました。
アメリカはAcupuncture & Integrative Medicine College, Berkeley(AIMC)という鍼灸専門職大学院で勉強しました。中医学を中心とした東洋医学を学ぶのですが、大変興味深かったのが、生徒は皆食事(食養生)にとても詳しいということでした。普段の会話の中で食事の話、また栄養に関する話をよくしていました。大学院を卒業後は開業し患者さんを診ながら、AIMCとUC Berkeley(カリフォルニア大学バークレイ校)で講師として鍼灸技術、日本鍼灸の紹介、経穴コンビネーション、オブザベーション、クリニックでのインターン指導などを6年間受け持っていました。その間生徒や患者さんから食事、栄養、サプリメントなどの質問を毎日のように聞かれました。それまで食事で身体の調子が変わるとは考えていなかったのですが、さすがに勉強せざるをえなくなりました。
勉強を始めてからは、とても楽しくなっていき、自分も食生活を変えてみようと考えるようになりました。最初に挑戦したのはElimination Dietという食物アレルギーを見つけ出す食事法を試してみました。すべての糖質、乳製品、グルテン、穀物を食べない生活が始まりました。詳しくはまた別の回で書きますが、この食事法を通し、私のあらゆる症状が改善しました。そして今までなかなか良くならなかった症状の根本原因を見つけ出すことができました。それからは長年苦しんでいた頭痛をはじめあらゆる症状が怖くなくなりました。その後腸内環境の修復作業をしたことで、根本原因となる食物に対し身体がかなり強くなったと実感しています。私自身の体験を通し、医食同源の意味を実感することができました。
私の専門である鍼灸治療とアメリカで学んだ食事療法を組み合わせることで、治療効果が格段に上がることに気づきました。慢性病や病院での検査で何の異常もないが常に調子の悪い方など、食事を変えるだけで症状が好転することがよくあります。またあらゆる病気の予防になると私は考えています。少しでも多くの方に医食同源を実感して欲しいと願っています。
平成30年9月18日 川並 弘樹
2月の始めは一年中一番寒い冬本番。
気温も低く、時には雪が降る。冷え性の人にとても辛い時期です。
手足は冷たく時には頭痛を感じ、関節の痛みやムクミ、下痢と便秘の繰り返しで夜眠れない人も多くなります。女性には生理痛や生理不順、PMS症候群も多発しています。
これらの不定愁訴を治すには冷えを取り去ることが一番手っ取り早く効率的です。
漢方薬は体を温める処方を選びます。例えば
冷えと腰痛には八味地黄丸、浮腫み頻尿ある場合は牛車腎気丸、
冷えと生理痛、生理不順、PMSの場合は当帰芍薬散、温経湯、
さらに手足が冷たく下腹部痛の場合は当帰四逆加呉茱萸生姜湯、
手足の冷えと頭痛の場合は呉茱萸湯、
冷えと関節痛みのある場合は桂枝加朮附湯、疎経活血湯、
冷えと不眠の場合は加味帰脾湯、酸棗仁湯、
冷えと下痢の場合は補中益気湯、
冷えと便秘の場合は潤腸湯を選びます。
頑固な冷え性を体質改善するためには一番お勧めは漢方生薬で組み合わせた煎じ薬です、附子、桂枝、葛根、生姜、大棗、龍眼肉、当帰、川芎、熟地黄、赤芍薬、桃仁、紅花などを選び、体質によって使う種類と量を加減します。即効性があるので、冷えを取ると同時に体調が良くなることが期待できます。冬の冷えを越えてこそ快適な生活となります。
(180131)
毎年、春先にスギ花粉のせいで花粉症が悩む人が多い。
つらいくしゃみや鼻水そして目の痒みなど症状は風邪と似ている。
中医学では風寒風邪と言い、身体が冷え寒さ(寒邪)が襲ってくる病状と考える。
西洋医学ではアレルギー性鼻炎アレルギー性結膜炎と診断され抗アレルギー薬を処方する。確かに一時症状を和らげるものの、根治せず、薬の副作用でボーとして眠くなる。
漢方薬としてはよく小青龍湯を使う。市販のものもあるし、ツムラなど処方箋も出す。この薬は即効性がある。しかし、もっと体質改善をするためには漢方煎じ薬もある。体を温め冷え性を改善できるよう体質に合った生薬を選ぶことができる。それにより花粉症の改善とともに体調が良くなる。そのため冷えや不眠や生理痛や胃腸障害などの不調も同時に治るという特徴がある。しっかり相談してオーダーメード漢方薬を用意することができる。
花粉症に注目し、アレルギー症状を改善するような簡易版煎じ薬をご用意しました。値段的にかなり抑えることが出来たのが特徴である。今もご好評を頂いております。
(180131)
秋が終わりもうすぐ冬。
日により寒暖差が大きく体のリズムも崩しやすい。血管の拡張や収縮により血圧も変動し、夜ぐっすり寝むれなく自律神経のバランスもうまく取れない時です。冷えにより女性はPMSや生理痛などの症状も出ます。不眠や血圧上昇で肩こりや頭痛などの症状が頻発します。
このような時こそ養生一番。
まず温かいものを積極的に食べること、生姜湯やお粥などが好例です。冷え性の方は薄着しないよう気をつけましょう。夜はできる限りお茶やお酒を控えてください。血圧が高い方は青野菜が良く、好き嫌いがありますがセロリが一番良いと言われています。ぐっすり寝るためには足湯が良いでしょう。体調がすぐれない時は無理な運動を控え、ゆっくり休むことで回復の助けとなります。
身体の不調を何とか早く治すには漢方薬。
天然成分なので、身体のエネルギーを補充し、自律神経のバランスを整えます。当帰芍薬散、牛車腎気丸、加味帰脾湯などいろいろな処方があります。個人の具体的な体質と症状に合わせて調合するオーダーメードの煎じ薬は、即効性もある漢方薬です。是非ご相談してください。
(181120)
秋という季節は、不安定が特徴です。
夏の残暑が残り、台風がしばしば襲ってくる。雨とともに気温が次第に下がってきます。
朝晩はひんやりし、洋服の気合わせも難しくなり、風邪を引く人が増えてきます。
秋には、五臓六腑の肺と大腸がバランスを崩し易く、特に養生する必要がでてきます。
秋の乾燥で燥邪が肺と大腸を傷つけ、潤いが乏しくなることが原因です。
さて、秋と云えば果物、果物と言えば梨、ブドウ、リンゴです。これらの果物は甘くかつ酸っぱいのが特徴です。中医学で甘味と酸味は陰に相当しますから、梨は肺陰を補い風邪の予防と咳止めに役立つといわれます。ブドウは腎、リンゴは肝や皮膚病に、目の疲れや乾燥も改善できしかも腸の消化促進にも効果があります。
野菜はカボチャとニンジンがお勧めです。カボチャは脾と腎に良く温野菜として体を冷やさない効果があります。ビタミン類(ビタミンA、C、E)が多くカレー、肉じゃが、サラダなど様々な料理に登場する万能野菜といえます。ニンジンはビタミンA、カリウム、食物繊維たくさん含まれ、免疫力を高め、風邪を予防してくれる優れた健康野菜です。
生姜にはジンゲロールが豊富に含まれ血管を拡張させ血の巡りをよくするためカラダの熱を手足の末端まで行き渡らせる効能があります。冷え症の改善や、血行不良からくる肩こりや頭痛の改善、血液循環からくるむくみの改善に効きます。又、殺菌作用もあり、魚の生臭さを抑え、食中毒の予防も期待できます。
ネギはビタミン(A、C)、カルシウム、βカロチンなどを含みます。緑色の葉ねぎの方は、白ネギと比べ太陽にあたって育つ分、栄養豊富です。また、タマネギには「においの素アリシン」が含まれています。アリシンはビタミンB1の吸収を助けてくれ口内炎の予防も期待できます。
イモ類(サツマイモ、ヤマイモ、サトイモ)は繊維が豊富でデンプンに富み、エネルギー源としても適しています。また、ビタミンCを多く含み、イモ類のビタミンCは過熱しても壊れにくい特長があります。
魚では、サンマが旬で脂が乗っておりDHA、エイコサペンタエン酸(EPA)が豊富で味も美味しい。サケの主な栄養成分のタンパク質は消化吸収がよく、美肌効果の高いアスタキチンサンや、現代人の必須脂肪酸を豊富に含んでいます。抗酸化作用により疲れも取れやすくなります。
海藻類を積極的に取りましょう。なぜなら海藻はカルシウム、リン、亜鉛、ヨードなどのミネラルがたっぷり含まれています。さらに、ビタミン類やタンパク質もバランスよく含まれ、低カロリーでありながら、不足しがちな鉄分やカルシウムに富みまさに「栄養の宝庫」です。海藻に含まれる“フコイダン”と呼ばれる成分は、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)を活性化させる働きがあります。さらにEPAも含まれ、血中コレステロールを減らし血栓を予防します。EPAはサバやイワシの肝油に含まれる物質として知られていますが、その魚たちはEPAを餌としている海藻から取り入れています。
ここでちょっと、薬膳粥を紹介しましょう。山芋、ヨクイニン粥、乾燥山芋30g、ハト麦30g、棗10個、蓮の実15g、粟100g、氷砂糖少量を用意し、ハト麦、蓮の実、粟を一時間ほど水につけておく、水を加え煮込むとお粥になります。
山芋は健脾薬、食欲増進、胃腸に優しく。蓮の実、ハト麦は健脾と利湿つまり体の浮腫みを取り除きます。ナツメ(棗)は補血、健脾作用があり栄養も豊富です。
さらに安神作用もあるので、不眠不安に効果があります。ビタミンCもたっぷりあり血流を改善し、冷え性にも効果があります。又、抗酸化作用で美容効果も期待できます。胃腸に優しいので女性、高齢者や子供にもお勧めです。
(181024)
今年の夏は猛烈な暑さがただならず長く、史上最高の記録を示しました。体温を超えることもしばしばで熱射病、熱中症で倒れた方や亡くなった方には本当にお気の毒でした。
9月に入り秋に突入しましたが、今度は例の台風の連鎖で辟易です。夏の暑さでバテバテ
眠れない、夢が多い、朝起きられない、やる気が出ない、イライラし食欲もない。そんなときには、思わず悲しく憂うつ気分も押し寄せ、典型的な自律神経の失調状態に陥ります。
秋の気持ちは漢字で愁です。これは寂しい、悲しい気分ですね。一方、収穫の時期でもあり、季節は正に目覚ましく移ろい変わってゆきます。それにより五臓六腑の陰と陽のバランスを崩しやすくなります。健康を維持するためにも、この陰と陽のバランスについて少し覗いて見てみませんか。
陰が虚(不足)する「陰虚の場合」は、乾燥した症状が表に来ます。
たとえば口渇、イライラ、ストレスで口内炎まで出ますし、ノイローゼ傾向も現れます。
陰虚の治療は「補陰(滋陰)」となります。くだものの梨、桃、ブドウを食べると通常は十分に陰を補充できます。症状が酷い場合は、「滋陰降火湯」などの漢方薬を使います。生薬の種類としては、
「陽虚の場合」は寒さに弱く、体の冷えが表に出ます。
手足の冷え、お腹の冷え、そして頻尿や下痢などの症状です。「補陽の食事」には山芋、サツマイモ、
中医学には、陰陽気血のバランスを調節するもう一つの方法があります。
それは鍼灸施術です。これは外部からの刺激として、特別の効果を発揮します。とくに院長がGold-QPDで主張する「三焦鍼法」(Sanjiao Acupuncture)は、愁いを緩和し前向き志向の元気を取り戻してくれます。さらに足三里、血海、気海を活性化することで消化機能を助けるため、健康長寿の元とも云えます。是非とも一度体験なさって下さい。
(180918)
猛暑日が続くと暑邪(気温が高い)と湿邪(湿度も高い)が肺と脾を傷つけ倦怠、不眠、のど痛、腹痛、下痢などの症状が現れます。この時期はエアコンを上手に使い適切な食べ物と水分、旬の果物と野菜を食べ睡眠を確保しましょう。
さて、中医学の五臓には「肝、心、脾、肺、腎」があり「胆、小腸、胃、大腸、膀胱、子宮」は六腑に属します。
これらの臓腑は解剖学の臓器ではないことに注意を要します。西洋医学の臓器機能を超えた理論的概念です。
心は血液循環系と精神系に、肝は消化系と精神系とくにストレス機能に関与します。脾は造血と消化と栄養運搬を担い、肺は呼吸と皮膚系の生理機能を制御します。
大腸、小腸は消化吸収排泄を調節し、腎は生殖系に限らず骨、毛髪、耳、脳の機能にも波及します。
食養生の概念は古代中国の「黄帝内経」の「五穀為養、五蓄為益、五果為助、五菜為飢」に始まります。穀物、肉類、果物はそれぞれ体に“養、益、助”を為し、野菜は小腹を満たす役割があると考えたようです。
食べ物には“色香味”がありそれぞれは五臓六腑に対して特別の働きがあります。それを利用して臓腑のバランスを修正することを薬膳といいます。
良く使う材料に、クコの実、蓮の実、黒豆、大豆、小豆、粟、
例えば菊花とクコの実をブレンドしたお茶は眼の健康に宜しい。蓮の実や
食べ物の“五味”である酸味は肝に、苦味は心に、甘味は脾に、辛味は肺に、塩辛味は腎に働くといわれる。
“五色”である青は肝に、赤は心に、白は肺に、黄は脾に黒は腎に入るという。胡麻や黒豆は腎に良く粟、黍、玄米は脾に効果的といわれる。
“陽性食品”とは体を温めるネギ、生姜、ニンニク、唐辛子、人参、南瓜、羊肉を云い、
“陰性食品”とは水、ビール、胡瓜、レタス、茄子、蟹、刺身など体を冷やす食材です。
四季養生の「春は肝を養う」の青野菜や香りある食べ物はストレスを緩和し、
「夏は脾を養う」ためには苦瓜、茄子、胡瓜など野菜が良く胃腸に負担をかけない。
「秋は肺を養う」ため乾燥を防ぐ果物(梨,ブドウ)を食べるとよい。
「冬は腎を養う」といわれ、ゴマ、キノコ類、肉類(羊、鹿肉)鍋物を食べると防寒に役立つといった意味です。
結局理想的な生活習慣は野菜、果物、穀類、キノコ類、肉類、魚貝類など栄養のあるものを摂取し好き嫌いをなくし、冷たい食べ物で六腑の陽気を失わないことです。
十分な運動と睡眠をとり平常心を保ちくよくよしないことで健康長寿に繋がるというわけです。
(180809)
梅雨が終わり連日猛暑日、熱帯夜、台風の集中暴雨と大変。
さらにワールドカップで毎日寝不足、疲れで元気が出ない。ジメジメとムシムシの湿気もあり夏は過酷そのもの。
“カラダがだるい”、“ヤル気が出ない”、“食欲がない”、“風邪でのどが痛い”など、元気な皆さんも苦労することになるでしょう。
気温の上昇で冷たい飲みもの、食べもの(冷麺、アイスコーヒー、カキ氷、冷たいビール、冷奴)が多くなり、一日中冷房の中で生活します。
その結果として起こる冷房病、胃腸病、不眠症、夏バテを予防するにはまず生活習慣の見直しです。
食べもので体を冷やさないため敢えて温かいスープや常温のお茶を飲むこと、空調は高めに設定することです。
それでも体調が戻らなければ一度ご来院ください。
体質改善の漢方治療と食事療法のご相談は新宿漢方クリニックが受け付けます。
保険適用の漢方エキス剤としてはツムラ136清暑益気湯、137加味帰脾湯、41補中益気湯、98黄耆建中湯、11柴胡桂枝乾姜湯などです。
症状が酷くて改善しにくい場合はオーダーメードの漢方煎じ薬(生薬)で治療に当たります。
特に効果的漢方生薬は、藿香、夏枯草、延命草、薄荷、神曲、縮砂、紫花地丁、板蘭根、白花蛇舌草、半枝蓮、蓮肉、百合、黄精、クコの実、菊花、金銀花、紫苑、桑白皮、連翹などから選んで配合します。体質に会えば特効性が期待できます。
(180711)
梅雨で湿度が高くジメジメ。体がだるく食欲喪失。
運化(消化吸収と排泄)を司る脾胃は体内の湿(余分な水分や汚れ)で消化不良を導く。
暑さで冷たいものを摂り過ぎ脾胃を傷つけると、白や黄色の
生活習慣の冷えたビールや飲み物を控え、冷房温度を緩やかに、脂っぽいもの、辛いもの、甘いものを控えましょう。
薬膳により積極的に脾胃を元気にする。
クコの実、山芋、ヨクイニン、暖かいお茶が良い。
胃腸、皮膚、メンタル症状があれば、清署益気湯、温清飲、六君子湯、補中益気湯が良い。
体のアンバランスを整える最善の方法はオーダメートの漢方煎じ薬。
生薬例えば、人参、黄耆、蒼朮、藿香、神麹、薄荷、蓮肉、茯苓、竜胆草が特効性を示す。
それから鍼で腎と脾胃の経絡ツボを刺激すると早く効果が発揮。
三陰交、足三里、氣海、血海、天枢、中脘などのツボがベストで、とくに脾胃の中焦刺激(気海)と下焦の足三里は夏バテ用にすばらしく有効で、その代表が実は三焦鍼法です。
(180626)