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循環器系疾患における血圧・心電図など

血圧の概念は、黄帝内経にも記載があり研究されたようである。
一方、古代ギリシアのガレノスは、空気由来の動脈血を全身に運ぶ血管系と栄養配分系血管の2系統に分けていた。
「血液の系統は一つで、血液は循環している」との仮説を立てたのはウイリアム・ハーベー(William Harvey)で1628年『動物における血液と心臓の運動について』において血液循環説を発表した。その後、血圧が馬の頸動脈で測定された。

Stephen Halesによるウマの頚動脈内圧の測定

西洋医療

図.Stephen Halesによるウマの頚動脈内圧の測定(1733年)。

1911年アメリカの生命保険会社が高血圧と心筋梗塞や脳卒中との関連を推測し、加入時に血圧測定を推奨して予後を調査し始めた。
「血圧測定科学とその歴史」によれば、高血圧に対しては瀉血、放射線治療、電気治療、温熱治療など、益よりも害が心配な治療が20世紀前半まで行われていた。

「心刺激伝道系の解明」
心電計と心電図に関しては、一九〇三年にオランダの生理学者アイントホーフェンが心電計を発明した。描き出される曲線は正確だったが、その意味を解読できず医療に役立てることはできなかった。心電計が発明されたその年、ドイツの大学に留学した田原淳(すなお)は、心筋を数万枚にスライスしてこれを顕微鏡で観察し心臓の刺激伝導系が明らかにした。これによって心電図と心疾患の関係が明瞭になり現在では不可欠の診療器材となった。